全顎的な治療
全顎的な治療
治療途中の中断について
治療途中でつい中断したり,むし歯の痛みが自然に引いたからと放置してしまったりしていませんか?
むし歯で穴が開いてしまうと自然に治癒することはなく,必ず悪くなっていってしまいます.長期間放置してしまうことは患者さんご本人にとって非常に不利益になりますので,気まずく思うかもしれませんが,一度歯科に行って相談してみることをお勧めします.
治療途中の中断の悪影響
むし歯を放置してしまうと内部で進行し,数ヶ月で歯が崩壊し保存が不可能となる場合があります.
さらに歯だけではなく,周りの骨も溶けていき,膿が溜まっていきます.骨髄炎や上顎洞炎の原因となる場合もあります.
大きな骨吸収が起きてしまうとその後の治療に非常に不利になります.
歯が抜けたり,被せ物が外れたまま放置してしまうと両隣や噛み合う相手の歯が動いてしまい,治療が複雑になったり期間や費用がかかるようになってしまいます.
全顎的な治療が必要な場合
治療中断してしまう大きな原因としては,このまま放置するとどんな悪影響があるかの説明が不足していること,また治療がいつ終わるのかがわかりにくいことが挙げられます.
なべしま歯科医院では,事前にお口の中全体の検査を行い,どのような治療ゴールを設定するのか,また期間や治療の順番がどのようになるのかなどを事前にご説明いたします.また,費用,長持ち,審美製や機能性,どの部分を重視して治療を進めたいのかもしっかり話し合いをさせていただきます.
お口の中の健康を取り戻すための一つのきっかけとしていただければ幸いです.
全顎的な治療が必要となる場合の治療の流れの1例についてご説明いたします.
1.主訴の改善
まずは来院されたきっかけである痛みや見た目の症状の改善を最優先して行います.
2.診査診断
顔貌および口腔内写真撮影,レントゲン写真撮影,歯周組織検査,お口の中の型取り,フェイスボウトランスファーなどを必要に応じて行います.
3.治療計画立案
診断用ワックスアップを行い,事前に治療ゴールを設定します.そして治療ゴールから逆算した治療計画を立案します.
全顎的な治療の場合は必ず事前に資料を作り,モニターに写し出して治療の詳細についてご説明いたします.また,必要に応じて矯正の専門医と連携を取り治療を行わせていただきます.
4.基本治療開始
むし歯治療,歯周病治療,保存不可能な歯の抜歯,インプラントの一次手術など,歯を作る上で土台となる部分の治療を行います.この時に必要な本数によって治療の期間が異なりますので,事前に詳しく説明させていただければと思います.
5.プロビジョナルレストレーション製作
複雑な治療の場合は,精密な仮歯を製作し,審美製,機能性,清掃性の確認を行います.
また矯正治療や歯周病を治すための再生療法などをこの段階で行うことがあります.
6.最終補綴装置製作
歯の治療が全て終了し,歯周病も治し終わったあとは最終的な被せ物や義歯の製作に移ります.
治療範囲が多い方の場合はかなりの期間がかかりますので,事前に治療ゴールの説明し,理解していただくことが非常に重要と考えております.
7.メインテナンス
治療終了後は,お口の中の状態を維持していくために適切な期間でメインテナンスを行います.
過去の文献からも何かあってから受診される方は適切なメインテナンスを受けている方と比べてはの喪失リスクが数倍になると報告されています.
期間は概ね3-6ヶ月程度で,むし歯や歯周病のリスクに応じて調整します.
お口の中に問題が多くありどうしたら良いかわからない方,悪いところは全て治したい方は是非一度ご相談ください.
治療を受けて良かったと思えるよう,スタッフ一同全力を尽くしますので,安心してご来院いただければと思います.